足と膝の痛み

足と膝の痛み

ほとんどの人が人生で一度は経験する足と膝の痛みや違和感。スポーツによって起こりやすい膝の問題や好発年齢により疑われる膝の疾患もありますが、日常生活による膝の違和感の症状と感じ方は人それぞれです。

ものすごく痛みが強かったり、日常動作に支障をきたす場合など、何らかの症状を感じたら早めの対処が最善です。多少の痛みをそのまま放っておき、仮に症状が軽快したとしても、何かのきっかけで、同じ症状が再び表れることは珍しいことではありません。軽症のうちに、膝をいたわるべく対処をしましょう。

変形性膝関節症

筋力低下、加齢、肥満などのきっかけにより膝関節の機能が低下して、膝軟骨や半月板のかみ合わせが緩んだり変形や断裂を起こし、多くが炎症による関節液の過剰滞留があり、痛みを伴う病気です。

変形性膝関節症の症状

主な症状は、膝を動かしたときに生じる膝の痛みです。
最初は、立ち上がるとき、歩き始めるときなど、膝に体重がかかりやすいときに痛むことが多く、もう少し進行すると階段の上り下りのとき、正座したときなど、特別な動作をしたときにも痛みが生じるようになります。じっとしていると痛みが軽くなりますが、病気が進行していくと安静時でも痛みがとれないことがあります。

変形性膝関節症の治療と対策

当院では、温熱や電気的な刺激を利用して膝の痛みや炎症を抑える施術を行います。
しかしながら膝が痛いと動くのがおっくうになってしまいます。そのため普段の運動量も減っていき、膝を守っている膝関節の周囲の筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋など)も衰えていくという悪循環に陥ります。
日ごろから筋力トレーニング、関節の運動やストレッチなどを行うことがとても重要です。

オスグットシュラッテル病

サッカーやバスケットボールなどのスポーツをする中学生や高校生に多く見られる、膝の脛骨が出っ張って痛むという骨軟骨炎です。

オスグットシュラッテル病の症状

オスグットシュラッテル病の原因は、太ももの筋肉である大腿四頭筋の柔軟性の低下によるものです。そのため、普通に歩いても痛みがなく、走ったりジャンプすることで痛みを訴えます。

オスグットシュラッテル病の治療と対策

痛みを除去する基本は、痛みを起こしている動きを行わないこと、すなわち一時的に今行っているスポーツを休むことが重要になります。
しかしながら、部活動やクラブチームでの場合なかなか休むことができません。その場合、電気治療や大腿四頭筋の柔軟性を高めるためのストレッチを行う事が大事になります。
痛みがありながら競技を行うにあたっても、オスグットシュラッテル病用のテーピングを貼ることで、痛みを軽減しながら行う事が出来ます。
筋肉疲労と誤解して痛みを我慢することで、剥離骨折や後遺症として残る人もおられますので、まずは来院して指導を受けて下さい。

半月板損傷

膝は体の中でも特に体重による負荷が大きくかかる箇所で、片方の足に体重の10倍以上の負荷がかかることもあります。そのため半月板にも大きな力が加わります。

半月板損傷の症状
急激な動きや無理な体勢によって膝を酷使したり、膝を強く打ち付けた時などに、吸収しきれないほどの負荷がかかることで半月板が欠けたり断裂したりすることがあります。

比較的スポーツ活動中による外傷(ケガ)が多くみられますが、加齢に伴う半月板の老化や体重の負荷によって切れるケースもあります。

また、膝が引っかかったような痛み、膝に力が入らない感じがある、膝の曲げ伸ばしができない(ロッキング症状)、膝が腫れて膨らんでいる(関節腫脹・関節血種)などの症状も見られた場合は半月板損傷の疑いがあります。

半月板損傷の治療と対策

多くは保存的治療で症状が改善されます。患部を温めたりサポーターやテーピングで固定するなどの治療で対処します。また、筋萎縮予防や痛みの軽減を目的として、大腿四頭筋(太もも)、膝関節周囲の物理療法(超音波や低周波電気)も実施します。

準備運動(主にストレッチ)をしっかり行い、膝の負担を減らすことでケガの確率を下げることができます。

シンスプリント【脛骨過労性骨膜炎】

シンスプリントの原因

オーバーユース(使いすぎ)が多くみられ、繰り返しのランニング・マラソンやジャンプ動作を過度に行った場合に発症しやすい骨膜の炎症です。急激な運動量増加の影響が大きく、疲労による柔軟性の低下が関連しています。

症状

下腿内側【脛骨下1/3、内くるぶしより10~15cm上】の圧痛、運動時痛、腫脹が主症状で、症状の程度により痛みが変わります。常に痛みがあり、日常生活に支障がある状態が続くと疲労骨折の可能性がありますので、無理はさせないでください。

治療と対策

一時的な炎症の緩和であれば数日で解消されますが、何度も炎症が発生する場合は長期間の治療を要します。運動量などを制限します。急性期は局所の安静(ランニングの休止)、アイシング、消炎鎮痛剤を用います。また、ストレッチ、テーピング、超音波で治療し、早期のスポーツ復帰を目指します。足底アーチの形態補正に足底板を用いることもあります。

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